2023年10月1日から、広告であることを隠した広告、いわゆるステルスマーケティングは景品表示法違反になりました。施行から3年目に入った今、インフルエンサーの投稿にPR表記はどのくらい付いていて、どこに書かれているのか。Virevが収集した日本語のInstagram投稿405,676件とTikTok投稿780,210件を集計しました。
検索上位の解説記事は告示と運用基準の説明が中心で、実際の投稿で表記がどう使われているかの数字は載っていません。後半には、広告主が依頼前から公開後まで使えるチェックリストを付けました。
78.7%
タイアップ表示+本文PR
69%
表記が末尾2割にある
2.5%→11.6%
同じ281アカウント
TikTokのステマ規制とPR表記の付け方
ステマ規制はTikTokの投稿にもそのまま当てはまり、広告主が依頼した動画は、見た人が広告だと分かる形にしておく必要があります。TikTokでは、投稿時のコンテンツ開示設定で付く「有償のパートナーシップ」ラベルに加えて、キャプションの最初と動画の画面上にも「PR」などを入れておくと、運用基準とQ&Aが挙げる見落としの例を避けやすくなります。
規制の対象になるTikTok投稿
告示と運用基準は媒体を限定していません。広告主が動画の内容の決定に関与していれば、クリエイターのアカウントから投稿された動画でも「事業者の表示」になります。規制を受けるのは広告主で、依頼を受けたクリエイターではない点はInstagramと同じです。
TikTok自身のルールも、表示を求める範囲を広く取っています。日本語版のブランドコンテンツポリシー(2026年8月31日発効)は、次のような投稿を「ブランドコンテンツ」に含めています。
- ブランドからギフトとして受け取った商品やサービスを紹介する投稿。
- 金銭か物品かを問わず、報酬を受け取って投稿したブランドや商品。
- アフィリエイトリンクやプロモーションコード経由で、販売に応じた手数料を受け取る商品。手数料を受け取るTikTok Shopのアフィリエイト動画も、この定義に当てはまります。
- ブランドアンバサダーなど、商業的な関係がある、または過去にあったブランド。
このポリシーはTikTokの利用規約上のルールで、景品表示法の判断基準とは別のものです。たとえば、ブランドから無償で受け取った商品を自主的に紹介する投稿は、景品表示法では事業者の表示に当たらない場合がある一方(Q&AのQ17)、TikTokのポリシーではブランドコンテンツに含まれます。
コンテンツ開示設定で付くラベル
TikTokのヘルプセンターによると、ブランドや商品を宣伝する投稿では、コンテンツ開示設定をオンにする必要があります。オンにすると、宣伝するのが自社か第三者のブランドかを選ぶ画面が出て、投稿にラベルが付きます。2026年10月13日にウェブ版で確認したところ、日本語の画面では次のように表示されていました。
| 選ぶ内容 | 付くラベル |
|---|---|
| 自社のブランドや事業を宣伝する | プロモーションコンテンツ |
| 第三者のブランドを宣伝する | 有償のパートナーシップ |
設定は投稿前でも投稿後でもでき、LIVEにも同じ設定があります。ただし公開後はラベルの種類を変えられず、間違えた場合は投稿を削除して作り直すようヘルプセンターは案内しています。
ラベルは画面下の小さな灰色の表示で、キャプションと同じく動画の下部に重なります。このラベルだけで運用基準のいう「明瞭」に当たるかは、運用基準にもQ&Aにも書かれていません。運用基準は、明瞭かどうかを「表示内容全体から判断する」としています。
PR表記の見せ方と運用基準の文言
運用基準とQ&Aが不明瞭な例として挙げる書き方は、TikTokでは次の形で起こりやすくなります。
| 運用基準・Q&Aの文言 | TikTokで起こりやすい形 |
|---|---|
| 「視認しにくい表示の末尾の位置に表示する場合」(運用基準 第3の1(2)オ) | 本文の後に並べたハッシュタグの最後に #PR を置く |
| 大量のハッシュタグを付けた文章の中に表示を「埋もれさせる場合」(同ク) | #fyp やジャンルのタグの列に #PR を混ぜる |
| 「一般消費者が認識できないほど短い時間」だけ示す場合(同ウ) | 動画の最初の1秒だけ「PR」のテロップを出す |
| 冒頭に「広告」と表記するだけでは見逃すおそれがある(Q&AのQ15) | 途中から再生した人には、冒頭のテロップが見えない |
Q15は、「画面上に常に『広告』と表示するなど、動画全体を通して『事業者の表示』であることが明瞭となるようにしておくことが望ましい」としています。TikTokのブランドコンテンツポリシーも、宣伝する商品やサービスが、プロフィールやリンクを見なくても動画の音声やキャプションで分かるようにすることを求めています。
ウェブ版のTikTokでは、キャプションは1行に折りたたまれ、「もっと見る」を押すまで続きは見えません。上の画面で見えていたのは、「#PR #味の素AGF #ブレンディポーション」までの1行です。これを踏まえると、PR表記は次の形にしておくと見落とされにくくなります。
- キャプションの最初に「#PR」と広告主名を書く(例 「#PR #味の素AGF」)。
- 動画の画面上に「PR」や「○○社提供」のテロップを、最初から最後まで出しておく。
- コンテンツ開示設定をオンにして、「有償のパートナーシップ」ラベルを付ける。
- LIVEでは、LIVEの開示設定をオンにする。
日本のTikTokクリエイターの表記(Virevのデータ)
日本語の投稿が中心のTikTokアカウント16,583件、780,210投稿のキャプションを集計しました。PR等の表記がある投稿は5,683件(0.73%)で、868アカウント(5.2%)が一度は表記を使っていました。表記がある投稿の86.4%に「#PR」が入っていて、次いで「プロモーション」が6.5%、ハッシュタグでない「PR」が4.6%、「#ad」などが1.9%、「#広告」が1.2%でした。
TikTokのキャプションは短く、表記がある投稿の中央値は96字です。このため表記の67%は冒頭100字以内に入りますが、本文より前に表記を置いた投稿は5.3%だけでした。77.7%は、本文を書いた後のハッシュタグの列に #PR を入れる形です。最初の30字以内に表記がある投稿は22%でした。
ハッシュタグの数は中央値で5個、6個以上は7.4%でした。「大量のハッシュタグ」に埋もれる投稿は多くありません。多いのは、本文の後ろに置かれて、折りたたまれたキャプションでは見えにくい形です。
| フォロワー数 | アカウント数 | 表記を使ったアカウント | 本文より前に表記 |
|---|---|---|---|
| 1万人未満 | 8,793 | 1.3% | 3.2% |
| 1万-10万人 | 4,742 | 5.8% | 3.2% |
| 10万-100万人 | 2,649 | 15.9% | 6.9% |
| 100万人以上 | 396 | 14.6% | 9.8% |
10万人以上のアカウントは表記を使った割合が15%前後で、1万人未満の1.3%を大きく上回ります。本文より前に表記を置く割合も、フォロワー数が多いほど高く、1万人未満の3.2%に対して100万人以上は9.8%でした。
TikTokの開示設定のラベルは、Virevのクローラーでは取得していません。そこで、2025年10月以降の表記がある投稿から40件を無作為に選び、ウェブ版で1件ずつ開いてラベルの有無を確認しました。1 公開が続いていた37件のうち3件は、事務所名の「プロモーション」など広告表示ではない語でした。残る34件のうち、ラベルが付いていたのは20件(59%)です。19件が「有償のパートナーシップ」、1件はブランド自身のアカウントの「プロモーションコンテンツ」でした。14件はキャプションの表記だけで、ラベルはありませんでした。比較のため、同じアカウントの表記がない投稿40件も開きましたが、ラベルが付いた投稿は0件でした。
表記のある動画は、再生数が伸びにくい傾向もあります。PR等の表記がある動画の再生数は、同じアカウントの普段の動画の0.73倍でした(中央値、844アカウント・5,264本)。表記の位置で分けると、本文より前に書いた動画は0.82倍(292本)、ハッシュタグの列に入れた動画は0.70倍(4,082本)です。最初に #PR を書いた動画のほうが再生が落ちているという傾向は、このデータには見られません。再生数は取得時点の値で、2026年9月15日までの投稿に限り、表記のない動画が10本以上あるアカウントだけで比べています。依頼前に候補クリエイターの普段の反応を確かめるには、TikTokエンゲージメント率計算ツールが使えます。
施行の前後で同じ1,186アカウントを比べると、TikTokで表記がある投稿の割合は施行前の0.4%から、3年目には2.3%に増えました。
ステマ規制とは
ステマ規制は、景品表示法5条3号に基づく告示「一般消費者が事業者の表示であることを判別することが困難である表示」(令和5年内閣府告示第19号)のことです。2023年10月1日に施行されました。2
告示の対象になるのは、次の2つを満たす表示です。
- 事業者の表示であること。事業者が表示内容の決定に関与していれば、インフルエンサーなど第三者の投稿でも事業者の表示になります。
- 一般消費者が、それを事業者の表示だと判別しにくいこと。
規制の対象は商品やサービスを供給する事業者(広告主)です。消費者庁は、依頼を受けたインフルエンサー等の第三者は規制の対象ではないと説明しています。ただし広告主が処分を受ければ、投稿したクリエイターとの取引にも影響します。
違反が認められると、消費者庁は措置命令を出します。Q&AのQ2によると、ステマ告示の違反だけでは課徴金納付命令の対象になりません。優良誤認表示や有利誤認表示を含む場合は課徴金の対象になることがあります。
実務で見落としやすい点が2つあります。
- 施行前の投稿も対象になりえます。Q&AのQ20は、2023年10月1日より前に依頼した投稿でも、施行後に表示され続けていて事業者の表示だと明瞭でなければ、行政処分の対象になる可能性があるとしています。
- 依頼のない自主的な投稿には、PR表記は不要です(Q21)。商品を無償で渡しただけで直ちに事業者の表示になるわけではありませんが、特定のインフルエンサーを選んで提供し、やり取りがある場合は事業者の表示と判断されることがあります(Q5)。
依頼する前に、クリエイターのタイアップ投稿の割合と協業ブランドを確認できます。
Instagramのクリエイターを検索「明瞭」と認められる書き方、認められにくい書き方
運用基準は、事業者の表示であることが明瞭になる例として、次の2つを挙げています。
- 「広告」「宣伝」「プロモーション」「PR」といった文言を使う。
- 「A社から商品の提供を受けて投稿している」のような文章で示す。
一方で、文言があっても明瞭とはいえない例も挙げています。SNS投稿で特に関係するのは次の5つです。
| 運用基準・Q&Aの例 | 投稿での具体例 |
|---|---|
| 末尾の位置で視認しにくい | 長いキャプションの最後に #PR を1つだけ置く |
| 大量のハッシュタグに埋もれさせる | 20個のハッシュタグの列に #PR を混ぜる |
| 動画で一瞬だけ表示する | 冒頭1秒だけ「PR」と出す |
| ツリー(リプライ)にだけ書く | 本文に書かず、返信やコメント欄に書く(Q14) |
| 長い文章や小さい文字で示す | 薄い色や小さな文字で「提供」と添える |
動画についてQ15は、冒頭に「広告」と出すだけでは途中から見た人が見逃すおそれがあり、画面上に常に表示するなど動画全体を通して明瞭にしておくことが望ましいとしています。
措置命令6件で共通していたこと
消費者庁がステマ告示違反として公表した措置命令のうち、主な6件を一次資料で確認しました。
| 日付 | 事業者 | 媒体 | 問題とされた表示 |
|---|---|---|---|
| 2024年6月6日 | 医療法人社団祐真会 | Googleマップの口コミ | ワクチン接種費用の割引を条件に星5か星4の投稿を依頼 |
| 2024年8月8日 | RIZAP(chocoZAP) | 自社サイト、Instagram | 対価を払って依頼した投稿を「SNSでも話題!」として依頼と明かさず掲載 |
| 2024年11月13日 | 大正製薬 | 自社ECサイト | 無償提供と対価で依頼したInstagram投稿を抜粋して掲載 |
| 2025年3月25日 | ロート製薬 | 自社ウェブサイト | モニター募集サイト経由で依頼した投稿を「"わたしも"使っています from Instagram」として掲載 |
| 2026年6月29日 | 高光製薬 | 自社ウェブサイト | 無償提供して依頼した投稿を「SNSでも大人気!」として掲載 |
| 2026年8月6日 | SNOWの提供事業者2社 | X | 対価を条件に、指示した方針に沿った投稿を依頼 |
祐真会の件が、ステマ告示に基づく最初の措置命令です。3 6件のうち4件は、依頼した投稿を広告主が自社サイトに転載した表示が問題になりました。Q&AのQ16も、依頼した投稿を「お客様の声」として自社サイトに載せることは適当ではないとしています。SNOWの件は、第三者がXに投稿した表示そのものが対象になりました。
Virevの投稿データの調べ方
Virevのクローラーが収集した公開アカウントの投稿を、本番データベースから読み取り専用で集計しました。2026年10月1日に抽出しています。
- 日本語の投稿: キャプションにひらがなかカタカナを含む投稿。
- 日本語のアカウント: 日本語の投稿が3件以上あり、保存している投稿の半分以上が日本語のアカウント。Instagramは9,304アカウント・405,676投稿、TikTokは16,583アカウント・780,210投稿です。
- PR等の表記: 「#PR」「PR」「【PR】」「#広告」「プロモーション」「タイアップ」「#ad」「#sponsored」「#gifted」のいずれかを含む投稿。無作為に選んだ40件を目で確認し、37件が実際の広告表示でした。誤検出は「正直PRが多すぎて」のような文中の語などです。
- タイアップ投稿ラベル: Instagramのブランドコンテンツ機能で付く「タイアップ投稿」の表示。データ上の is_paid_partnership で判定しました。
TikTokも無作為に選んだ40件を目で確認し、38件が実際の広告表示でした。誤検出は、県の「メディアプロモーション課」のような部署名や事務所名です。TikTokの節では、キャプションの仮名が「#fypシ」のようなハッシュタグにしかない日本語以外の投稿162件を除き、5,683件で集計しました。後半の位置のグラフにあるTikTokの5,846件は、この除外をする前の数です。
注意点もあります。Instagramの投稿の98%は2025年7月以降の投稿で、それより前の投稿は少数です。古い投稿は現在も公開されているものだけが残り、キャプションも取得時点の内容です。VirevのデータにはTikTokのコンテンツ開示設定の情報がないため、集計はキャプションの表記だけを数えています。ラベルの有無は、TikTokの節で40件を抜き出して別に確認しました。
PR投稿の割合が分かるInstagramクリエイターを、Virevの検索で探せます。
Virevでクリエイターを探すタイアップ表示付き投稿の78.7%は本文にもPR表記
Instagramでタイアップ投稿ラベルが付いた日本語の投稿は10,702件、1,290アカウントでした。そのうち78.7%は、キャプションにもPR等の表記がありました。ほとんどは「#PR」や「【PR】」など「PR」を含む表記で、ラベル付き投稿の76.3%に入っています。
アカウント単位で見ると、ラベル付き投稿のすべてに本文の表記も入れていたのは55.5%、一度も入れていないのは11.6%でした。
カテゴリ別では、美容・コスメが85.5%で最も高く、旅行・ホテルが69.0%で最も低くなりました。フォロワー数別では、1千から50万人のアカウントが77から81%だったのに対し、50万から100万人は67.3%、100万人以上は61.6%でした。大型アカウントほどラベルだけに頼る投稿が多い結果です。
本文の表記は7割がキャプションの末尾
次に、PR等の表記がキャプションのどこにあるかを数えました。最初の表記が冒頭100字以内にあるか、キャプション全体の末尾2割の位置にあるかで分けています。
タイアップ投稿ラベルがなく、本文の表記だけで広告を示しているInstagram投稿は10,960件ありました。このうち69%は、最初の表記がキャプションの末尾2割の位置にありました。冒頭100字以内に入っていたのは19%です。Instagramのフィードでは長いキャプションの後半が「続きを読む」の先に隠れるため、末尾の #PR は開かないと見えません。運用基準が不明瞭な例として挙げる「末尾の位置」に近い書き方です。 表記の形は反応にも影響します。PR投稿の反応は普段の0.69倍の集計では、タイアップ表示と#adの両方が付いた投稿は普段の0.61倍、提供と書いただけの投稿は0.94倍で、日本のPR投稿は9か国で最も低い0.67倍でした。
ハッシュタグに埋もれる書き方は減りました。PR等の表記がある投稿で、6個以上のハッシュタグを付けた投稿の割合は、2025年10月の51%から、2026年2月以降は1から2%になりました。Instagramが1投稿のハッシュタグを5個までに制限した時期と重なります。4 一方で、キャプションの最後に5個のハッシュタグを並べ、その中に #PR を入れる書き方は残っています。
施行の前後で、同じクリエイターのPR表記は増えた
施行前(2022年4月から2023年9月)と施行後の両方に投稿があるアカウントだけを選び、同じアカウントの投稿で比べました。分母には広告でない投稿も入るため、値は「全投稿のうち表記がある投稿の割合」です。
Instagramの281アカウントでは2.5%から9.4%、3年目は11.6%に増えました。TikTokの1,186アカウントでは0.4%から1.2%、3年目は2.3%です。どちらも施行前の3倍以上ですが、表記を付けた投稿が実際の広告投稿のどれだけを占めるかは、このデータからは分かりません。
PR表記を続けているクリエイターと組むなら、協業ブランドとタイアップ投稿の割合で絞り込みましょう。
Instagramのクリエイターを検索カテゴリ別の数字
| カテゴリ | PR表記あり | ラベル+本文PR | 冒頭に表記 |
|---|---|---|---|
| 美容・コスメ | 19.9% | 85.5% | 11.1% |
| グルメ・料理 | 12.6% | 73.1% | 4.8% |
| ファッション | 7.0% | 75.3% | 12.0% |
| 暮らし・育児 | 11.3% | 83.4% | 10.8% |
| 旅行・ホテル | 13.0% | 69.0% | 8.9% |
| ダイエット | 8.0% | 79.5% | 7.1% |
| 健康・サプリ | 16.3% | 77.0% | 5.8% |
| エンタメ | 3.4% | 73.1% | 19.8% |
Instagramの日本語投稿。カテゴリはキャプションの語句による分類で、投稿数は健康・サプリの5,852件からグルメ・料理の47,162件まで。「PR表記あり」は全投稿に占める割合、「ラベル+本文PR」はタイアップ投稿ラベル付き投稿のうち本文にも表記がある割合、「冒頭に表記」は表記がある投稿のうち最初の表記が冒頭100字以内にある割合です。
美容・コスメは表記の頻度が最も高く、投稿の5件に1件にPR等の表記がありました。グルメ・料理は表記のある投稿の95%で、表記が冒頭100字より後ろにありました。目で確認した投稿では、店舗情報やレシピを書いた後に #PR を置く形が多く見られました。措置命令が続いているサプリや健康食品のカテゴリも、冒頭に表記がある投稿は5.8%でした。
表記の実例(公開投稿)
冒頭で広告だと分かる書き方をしている公開投稿を紹介します。いずれも2026年10月2日に確認しました。
- ミスターヤバタン(@mr_yabatan)は、1行目に「#株式会社リクルート PR」と広告主名を書き、本文の後にも #PR を入れています。誰の広告かが最初の1行で分かります。
- HIKAKIN(@hikakin)は、短い1行のキャプション「ヴィラ4棟貸し切ってみた! #PR #Airbnb #エアビー」にPRと広告主を入れています。タイアップ投稿ラベルも付いています。
- まみ(@mtmtharb)は、レシピ投稿の1行目を「#広告 #プロモーション #ニッスイ」で始めています。
- BUSON(@buson2025)は、キャプションを「【PR】」から始めています。
- くぼたび(@kubo_tabi_)は、ホテル紹介の1行目を「#PR #じゃらんのお得な10日間 #旅行」で始めています。
共通点は、キャプションを開かなくても見える位置に「PR」か「広告」があり、多くの場合は広告主の名前も並んでいることです。 冒頭に置く習慣は韓国のほうが強く、韓国インフルエンサーマーケティングの実態の集計では、本文の表記だけで広告を示した投稿のうち冒頭100字以内に表記があるのは韓国95%、日本19%でした。
広告主向けチェックリスト
インフルエンサーにPRを依頼する広告主が、依頼前から公開後までに確認する項目です。
- 依頼、報酬、無償提供、過去の取引を記録する。事業者の表示に当たるかは、やり取りや対価の内容から判断されます(運用基準、Q&AのQ5・Q19)。商品提供の進め方はギフティングの記事にまとめています。
- 契約書とブリーフに、表記の文言と位置を書く。「キャプションの1行目に『PR』と広告主名」のように具体的に指定します。
- Instagramではタイアップ投稿ラベルも使い、本文の表記と併用する。今回のデータでは、ラベル付き投稿の21.3%が本文に表記を入れていませんでした。
- TikTokでは広告の開示設定を使い、キャプションの冒頭にも表記を入れる。今回の抜き取りでは、表記がある投稿の41%(34件中14件)にラベルがありませんでした。
- 動画は冒頭だけでなく、画面上に表記を出し続ける(Q15)。
- 返信やコメント欄にだけ表記する方法は使わない(Q14)。
- ハッシュタグの列の最後に #PR を置くだけの書き方を避ける。本文の表記の69%が末尾2割にありました。
- 依頼した投稿を自社サイト、LP、EC、広告に転載するときは、依頼した投稿であることを明記する。「お客様の声」として載せない(Q16)。措置命令6件のうち4件がこの形です。
- 口コミやレビューを依頼するときは、星の数や高評価を条件にしない(Q6、祐真会の件)。
- 施行前に依頼した投稿を洗い出す。表示が続いていれば対象になりえます(Q20)。
- 公開後に投稿URLを集め、表記の有無と位置を確認する。Instagramの投稿はInstagramダウンローダーで画像や動画とキャプションを保存しておくと、後で投稿が編集や削除されても公開時の表記を確認できます。
投稿の確認やクリエイターの選定には、Virevのクリエイター検索が使えます。日本のInstagramとTikTokのクリエイターを、カテゴリや過去の投稿内容から探せます。Virevでクリエイターを探す
関連する記事:
出典
- 令和5年10月1日からステルスマーケティングは景品表示法違反となります。
- 一般消費者が事業者の表示であることを判別することが困難である表示(令和5年内閣府告示第19号)
- 「一般消費者が事業者の表示であることを判別することが困難である表示」の運用基準
- ステルスマーケティングに関するQ&A
- 医療法人社団祐真会に対する景品表示法に基づく措置命令について
- RIZAP株式会社に対する景品表示法に基づく措置命令について
- 大正製薬株式会社に対する景品表示法に基づく措置命令について
- ロート製薬株式会社に対する景品表示法に基づく措置命令について
- 高光製薬株式会社に対する景品表示法に基づく措置命令について
- 「SNOW」と称するアプリケーションの利用サービスの提供事業者2社に対する景品表示法に基づく措置命令について
- ブランドコンテンツポリシー
- Promoting a brand, product, or service
- Instagram now limits you to five hashtags per post



